トップセールスになれば稼ぐことができる保険営業。しかし、ゴリ押し営業、身内への営業等で嫌われたすることあり、まわりから「やめとけ」と言われ迷っている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、現役で保険営業をしている僕が未経験から保険営業を目指すのはやめとけと言われる理由を紹介します。
先に僕の見解をお伝えます。
未経験から始めるのは本当にやめておけ。
後ろ盾があるなら、保険営業にトライするのはありです。
順に解説していきます。
僕の自己紹介
本記事を見てほしい人
・保険営業の実態を知りたい人
・保険営業の闇を知りたい人
注意:ネガキャンをしたい訳ではないです。
業界のマイナス面に触れていきますが決してネガキャンをしたい訳ではないです。僕もこの業界にいる以上、衰退させたい訳では決してないです。
ただ、僕が見てきた現実の厳しさを素直に伝えて、入った後に泣きを見る人を減らすため記事にしています。僕はたくさん辛いを思いをしている人を見てきました。
紹介するのは保険会社は絶対に言わないような生の情報です。保険営業をするならできる限り現実を見ながら、覚悟してチャレンジしてほしいです。 あと、僕が感じた保険営業に向いている人も紹介します。
保険営業になるのはやめとけと言われる6つの理由
私が経験した損害保険の研修生制度にいる営業マンという前提です。 生保の方や、代理店所属の営業マンはやや理由が異なりますので参考程度に。ただ、基本は同様にやめとけです。
やめとけと言われる6つの理由は以下のとおり。順に解説します。
理由②:給与が低い
理由③:経費は自分で負担する
理由④:制約がきつく、できることが少ない
理由⑤:得られるスキルが少ない
理由⑥:業界の未来が暗い
理由①:ノルマが厳しい
定番ですが、ノルマはきついです。8割超がノルマを達成できずクビになります。あと病んで辞める人もいます。 私が1年ほどいた支店では、研修生15人のうち1人しか無事卒業できませんでした。成功率は約6%で、一般的にも10%以下と言われています。また全国の同期で言うと35人のうち半数が、半年でリタイアしました。
また上司との営業成果の面談はプレッシャーがかかりますし、精神を病むのもわかります。
理由②:給与が低い
最初は固定給のウェイトも高いですが、徐々に減っていき、最終的にはフルコミッションに近づいていきます。 成果がでないと給与は低いので、相当生活が厳しくなります。僕が見た中では、研修生で余裕のある生活をしている人はいませんでした。 また、損保はお客様を少しずつ増やすストックビジネスですので、生保のような爆発的な稼ぎ方はできません。
理由③:経費は自分で負担する
交通費、接待費、ハガキなどの郵送代などは自分で負担するのが基本です。 一部補助があったりしますが、全然足りないです。貯金がないと金銭面での不安も押し寄せてきます。
理由④:制約がきつく、できることが少ない
マーケティングや営業手法を工夫して売上を上げたいところですが、保険会社が用意した資料以外は使用NGです。 SNSも損保の場合はNGであることが多く、できることがテレアポや飛び込みくらいしかないです。 工夫の余地が少なく、来る日も来る日も半強制の単純作業は精神的ダメージが大きいです。
理由⑤:得られるスキルが少ない
無形商品を売る技術は多少付きますが、やることは「アポ取り」「ニーズ喚起」「商品説明」くらいなので、得られるスキルの幅が極端に狭いです。クビになって転職活動した時に、自分のスキル不足に気付く人も多いです。身につけた知識も他業界ではほぼ使えません。
理由⑥:業界の未来が暗い
・代理店数はここ20年で半減。30万店(2003年)⇒15万店(2022年)※
・保険の仕事の多くはAIで代替できる
・人口減少&保険市場は飽和
・ビッグモーターなどの闇も多い
私的見解ですが、保険代理店市場が伸びる未来はないです。
※2022 年度損害保険代理店統計/一般社団法人日本損害保険協会
やめとけと言われる6つの理由を解説してきましたが、全部僕が実体験として経験してきました。そして今も見ている事実です。大成功する人はいますが、ほんの数%です。
なので「未経験から始めるのは本当にやめておけ」です。売上となる手数料も下がる一方で、もはや夢のある仕事ではないです。
ただ後ろ盾があるなら、保険営業にトライするのはあり
僕は父が保険代理店を経営しており、すでにお客様がいるのでこの業界へのチャレンジがありでした。ゼロからお客さまを増やす訳ではないので、成功難易度は大幅に下がります。あるいは確実にお客さんになってくれるような強烈なマーケットがあるのであればそれもありです。
要は「確実に売上を作れるマーケットがあるかどうか」が重要です。 ないならやめとけ一択です。基盤がないとハードモードすぎます。
保険会社内でもリストラは増えていて、代理店数も減らしたいと宣言しているくらいなので、以前ほど営業マンがいらなくなっているのは事実です。
保険営業に向いている人とは?
ネガティブなことばかり言ってしまいましたが「それでもやりたい!」という人のために、僕が実際に見たた成功している人の特徴をまとめました。
これに該当する人は、もしかすると向いているかもしれません。かなり僕の主観が入っているので参考程度に。
特徴①:保険が好きな人
保険不要論を唱える人も増えていますが、それでも必要!保険が好きって人は熱い思いをお客様に伝えられるので保険営業に向いています。成功している人は、どんな商品でも良いところを言えて、幅広く保険商品を売っています。ありがちですが「自分の中で必要性を感じない商品」「売りたくない商品」があると、保険会社からのノルマとポリシーの狭間で精神が削られていきます。
特徴②:笑顔がステキ
もしかすると成功しているからかもしれませんが、マジでみんな笑顔がステキです。実績のある人は、会う人みな全力笑顔でポジティブオーラが半端ないです。どんな時でも明るく笑顔でいられる人は向いているかも。
特徴③:勉強して成長するのが好き
保険は知識量がものをいいます。そのため常に勉強が必要です。勉強を苦としない人は、知識をどんどんつけて、なんでも答えられる営業マンに近づきます。
特徴④:人の話をあまり聞かない
結構意外かもしれませんが、成功者は皆さんかなりパンチが効いた人ばかりです。人の話も全然聞きません。 ただそれぐらいパワーのある人だからこそ、不安を抱えているお客さまを納得させること断言力があると思っています。周りに影響されないマイペースな人は、向いている可能性があります。
保険営業にチャレンジしていいタイミング、ダメなタイミング
保険営業はキャリアに傷がつく可能性が高い仕事ですので、始めるべきタイミングがあります。整理すると以下のとおり。
チャレンジしていいタイミング
<前提:何かしら後ろ盾がある>
・20代後半,30代前半の活力のあるとき
・向こう数年の生活費があるとき
失敗しても立て直しができる20代後半,30代前半がベストです。体力的にも無理して働くこともできます。20台前半はビジネスでの知識、経験が乏しいため経験上、かなり苦労している人が多いのでオススメしません。30代後半も転職難易度が高くなってくるのでオススメできません。
あと売上のスタートダッシュが切れない場合は、経済面で相当苦しくなるので貯金は必要です。僕は1年で50万無くなりました。知り合いは1年で数百万なくなった人もいます。
チャレンジしてはダメなタイミング
・40代、50代で子供の教育資金が必要なとき
・貯金がないとき
40、50代で転職してきて脱落した方を何人も見てきました。今まで安定していたのに、子供もいるのに半年でクビでお先真っ暗なんてこともザラです。悲惨なことになっても、クビですので保険会社は助けてくれません。仮に「一生の仕事にするんだ!」と強い情熱をお持ちの方は、冷静になって考えてほしいです。
約9割が脱落するので、成功した自分ではなくクビになった自分は耐えられるかを想像する方が現実的です。成功したらラッキーくらいに考えて下さい。
保険営業の未来予想
・AIの仕事が増え、保険営業マンが減る
・人の価値が落ちて給与が下がる
・AIでは代替が難しい法人営業だけが残る
詳しくはこちらの記事でまとめています。
こんにちはdep_shogoです。 今は京都の保険代理店で働いていて、事業承継をする予定です。 ✅保険代理店の未来予想 ・代理店数の半減 ・新卒採用の崩壊 ・個人向け保険はAI提案へ ・法人向け保険は勝機あ[…]
厳しい世界でもこれから明るい未来があればいいですが、残念ながらないです。 唯一、各社で違いが多い法人だけは、AIで代替するのが難しいので仲介する法人営業マンが残るでしょう。AI嫌いな層も顧客として残るかもしれませんが、正確性やスピードを考えても数は少なくなるでしょう。
まとめ:失敗する自分を想像してチャレンジして下さい
後ろ盾があるなら、保険営業にトライするのはありです。
お伝えしたいことは、上記のとおりです。
保険会社側も採用前は良いことをたくさん言ってきますが、鵜呑みにせずしっかり業界状況と、仕事内容を見定めることをおススメします。
短い期間でクビになれば営業ができないというレッテルが貼られる。長い期間働いてクビになればスキルも身につかないママ、年だけを重ねる。どちらもキャリア的にはマイナスが大きいのでトライするなら、売上を確実に上げられるような基盤がある状態でチャレンジください。
本当に悲しい人生となる人が増えませんように…(人)
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